普段、相談者への返信はQ&A形式のブログ記事で済ませているのだが、今回は相談者が通話を希望してきた。

一字一句正確に全会話を公開する訳ではないが、録音を聞き直しつつ、基本的な内容やニュアンスは変わらぬよう綴る。かなり長くなってしまうが、許して欲しい。

あと、俺は素人なので正しい対応ができたかどうかはわからないし、なんら責任も負えない。

物腰柔らかく礼儀正しいDV加害者

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イノセントボーイ「はじめまして。どうも」

相談者「はじめまして。お忙しい所すみません」

イノセントボーイ「とんでもないです。この会話、録音はさせてもらいますけど、ブログ掲載と同時に消去します。それでOKですよね?」

相談者「はい、大丈夫です」

イノセントボーイ「それじゃあ・・・大体はメールで読ませていただきましたが、もう一度、あなたのDVについて教えていただけますか?」

相談者「はい。現在付き合ってもう3年になる彼女が居るんですが、会う度にDVをしてしまいます。」 

イノセントボーイ「どの程度のDVを?」

相談者「酷い時は物を壊したり、思い切り脚を蹴ったり、拳で顔を殴りつけたり、首を締めたり・・・」

イノセントボーイ「なぜそこまで?」

相談者「自分が言われたくない事を言われたりされたくない事をされると、我を忘れてしまうんです」

イノセントボーイ「そこまでしてしまうほど、許せない事なんですか?」

相談者「はい。何度も嫌だと言ってるのに直らないんです。悪意は無いと分かっていても、自分は頭に来てしまいます」 

後悔するし反省するがやめられない

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イノセントボーイ「そうですか。そんな自分を変えようと思ってる訳ですね?」

相談者「はい。彼女の事は好きですし、暴力を振るう自分が嫌になります。毎回、真剣に謝ります。人生の中で、彼女以外に暴力を振るった事はありません。自分が自分じゃないような気がして・・・」

イノセントボーイ「・・・と言う事は、彼女は、温厚なあなたを本気で怒らせる特別な存在と言う事でしょうか?」

相談者「だと思います。とにかく、腹立たしい事が多いんです。暴力は絶対に自分が悪いんですが、それでも人を傷付ける事、気分を害するような事は許せません」

イノセントボーイ「そこを改善して欲しい、そうすれば自分も絶対に暴力は振るわない、と言う事でしょうか?」

相談者「はい」

俺が考え得る最大級の侮辱

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イノセントボーイ「あの、今から物凄く失礼な事、気分を害するような事を言うんですが・・・」

相談者「はい」

イノセントボーイ「絶対に、ミュートしたり、通話を切ったり、ブロックしたりしないでもらえますか?」

相談者「はい、なんでも受け止めます」

イノセントボーイ「あっそう。絶対切んなよ?いいな?つーかさ、聞く限りぶっちゃけお前クズじゃん?ゴミじゃん?ウンコじゃん?」

相談者「・・・」

イノセントボーイ「なに黙ってんのDV野郎?お前の職業◯◯だろ?世も末だな!お前みたいなどーしょーもねーDVクソ野郎が◯◯やってるとかなんのギャグ?職業がギャグって斬新だなおいコラ、クズ、ゴミ、カス、うんこ野郎」

相談者「本当に恥ずかしいと思います」

イノセントボーイ「恥ずかしいなら今すぐ辞めろカス。辞表書けやホラ、お?どうした?どーせ辞めねぇんだろ?口だけだもんなお前は」

相談者「・・・それは、本当に、やめれません。生活が・・・」

イノセントボーイ「はいはいはいはい、やっぱ口だけ~!ま、所詮DV野郎だもんな。DV辞めるってのも口だけだもんな!さっさとやめろやゴミぃ」

相談者「そう言われても、仕方無いと思います。でも、本当に辞めれない自分をどうにかしたいんです。それで相談を」

イノセントボーイ「なにビッてんのお前?強気に出れるのは彼女だけか?雑魚。男の風上にもおけねぇチキン野郎かかってこいや雑魚、チキン」

相談者「・・・申し訳ありません」

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イノセントボーイ「いえ、こちらこそすみません。言い過ぎました」

相談者「いえ、言われて当然です」

なぜ怒らないのか

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イノセントボーイ「数々の無礼な発言、本当に申し訳ありません。でも、なぜ怒らないんですか?」

相談者「自分が本当にその程度の人間だからです。DVの事を話したのは初めてですが、第三者が話を聞けばそのような感想を抱くと思っていました」

イノセントボーイ「本当に謙虚で、冷静で、温厚な方なんですね」

相談者「はい。争いは基本的に避けますし、暴力は彼女にしか振るった事がありません

イノセントボーイ「過去に、学校や職場、お店や路上など公共の場で口論や喧嘩をしたことは?」

相談者「ありません」

イノセントボーイ「何故でしょうか?結構イライラする事って多くないですか?」

相談者「そこまで怒るほどの事ではないからです」

イノセントボーイ「あなたが巡り会う人々の中で、彼女だけがあなたを怒らせる?」

相談者「身近な存在だから・・・でしょうか」

彼は彼女以外にはキレない

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イノセントボーイ「では、質問を変えます。あなたは街でチンピラ風の若者に因縁をつけられ、暴力を振るわれたらどうしますか?身の危険が迫るほどの暴行です」

相談者「反撃するかもしれませんが、本当に危険そうなら逃げ、警察に通報します。助けを求めるかも知れません」

イノセントボーイ「なるほど。では、もし駐車場であなたの車をガンガン蹴ったり、小石で引っ掻いてる人を目撃したらどうしますか?」

相談者「・・・多分、隠れて通報します。現行犯逮捕してもらえるよう、現場に飛び出すのは避けます。その人は、狂人の可能性がありますよね?」

イノセントボーイ「そうですね。では、職場であなたと同程度の立場の人間が、毎日執拗にあなたの人格攻撃やアイデンティティを否定する発言を繰り返し、陰でも捏造含めあなたのネガティブな情報を拡散していたらどうしますか?」

相談者「本人に直接言ってもやめないようなら、上の立場の人間に相談します」

イノセントボーイ「キレないんですか?」

相談者「そんな人にキレても何も解決しないと思います。それに、私の職場ではそこまで不公平なジャッジはされないので、そんな人との揉め事なら会社も私を擁護してくれると思います」

彼がキレる理由は全て嘘

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イノセントボーイ「なるほど。それでは、彼女にDVをする時、凶器を使わないのは何故ですか?」

相談者「えっ・・・?」

イノセントボーイ「冷静で温厚なあなたを怒らせる程の事をしてるんですよ?」

相談者「それは・・・怪我をさせたり、殺してしまう可能性があるからです。そこまでするほどではないです」

イノセントボーイ「拳で怪我させてますよね?」

相談者「いや、でもそれは我を忘れて、思いもよらぬ結果になってしまったんです。なので、冷静さを取り戻した後で真剣に謝りました。でも、私がやった事は断じて許される事ではありません。分かっています。すみません」

イノセントボーイ「私にはあなたを裁く力はありません。何も気にしないでください。でも、本当に彼女はそれほどの事をあなたにしているのでしょうか?」

相談者「暴力は私が悪いです。でも、怒りは確実にわきます。私と彼女の間での出来事なので、第三者に判断してもらうのは凄く難しいんですが、恐らく多くの人が、同じ立場なら、かなりの怒りを覚えると思います。自己弁護ではありませんが、暴力を使ってしまう人も多いと思います」

イノセントボーイ「まぁ自分も女性のヒスとか論理性の無さは嫌いですし、分かる気がしますよ。でも、あなたはずっと嘘をついてますね」

相談者「嘘、嘘ですか?誤解を招いたなら申し訳ありません。私は自分を変えようと思って全て正直に語っているつもりですが・・・」

イノセントボーイ「いえ、仕方ないです。自分につく嘘、無自覚の嘘です。あなたは実にしたたかで、冷静な計算ができる人間です。我を忘れてDVなんかしてませんよ。意識的にDVにGOサインを出しています。軽い怪我で済む程度の暴力を振るおうと決意し、振るってます」

相談者「繰り返しているので、そう言われても仕方無いと思います。同じことでしょう。でも、私の中では本当にその時その時でカーッっとなって・・・」

弱者相手だからキレれる

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イノセントボーイ「違いますね。彼女が絶対的弱者だと分かっているから、あなたは心置き無くDVできるんですよ」

相談者「確かに、力は・・・」

イノセントボーイ「腕力だけじゃないですよ。寝首をかいたり毒を盛ったりと言った報復もしない確信があなたにはあります。
警察に被害届を出したり、周囲の人間に助けを求めて騒ぎを大きくしたりしないと言う点でも彼女は弱者ですね。あなた、DVの一部始終をYouTubeやSNSに公開されたら一発アウトでしょう?」

相談者「・・・その通りです」

イノセントボーイ「あなたは合理的な判断のもと、DVしてます。全ては自己保身を基準とした判断です。あなたが彼女に凶器を使わないのは、大事件に発展し逮捕される可能性を防ぐ為です。
障害を負わせたり殺してしまっては利用価値が無くなってしまいますしね。彼女以外の嫌な奴を殴らないのは反撃が怖いから、クビが怖いから、逮捕が怖いからです。私に侮辱されても怒らなかったのは、実生活にノータッチのどうでもいい人間だからです」

相談者「彼女の発言があまりにも酷い、と言うのは信じていただけないのでしょうか?」

イノセントボーイ「信じますが、あなたが殴るのは彼女が酷いからでは無く、彼女が弱くてロクな反撃ができないからです。DVの原因は全て、暴力をもって解決を図ろうとするあなたの人間性ですね」

相談者「彼女に酷い事を言われても、耐えて冷静に話し合うべきだと?」

イノセントボーイ「他のシチュエーションに置き換えた時、あなたの頭は逃げる、説得する、警察を呼ぶ、など暴力以外の解決法をしっかりと導き出してるじゃないですか。なぜ弱者相手だと暴力なんですか?」

相談者「それは・・・」

凶悪犯罪者は別次元の人間ではなく我々と地続き 

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イノセントボーイ「まぁ、楽だからでしょうね。断言できますが、あなたが事件を揉み消せたり、そもそも事件になんてならないような権力を持ったら、間違いなく彼女以外にも暴力を振るうでしょうね。殺すこともあるかもしれません」

相談者「流石に殺すまでは」

イノセントボーイ「殺さないとしても、その理由は罪悪感に勝てないとか、グロテスクなシーンを見たくないとかそんな理由ですね。まぁ、ポアや粛清を命じる麻原彰晃や金正恩のような人間性でしょう」 

相談者「そこまで残虐でしょうか」

イノセントボーイ「はい。絶対的弱者を暴力や権力で服従させる、それでもダメなら殺す程度には。でも、これはアナタに限った話ではありません。大体の人間がそんなもんです。俺もそうです」

相談者「そうなんですか?」

イノセントボーイ「使ってもなんのマイナスも無いなら使いたいですよ。例えば今、私はあなたを暴力でねじ伏せたいですよ。
暴力を振るわれる弱者の気持ちを身体で教え込んで、ついでにスカッとしたいですし。でも、絶対にやりません。マイナス、リスクを理解してるからです。私とあなたの違いはそこだけですよ」

相談者「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

イノセントボーイ「ここまでの話、何か異論や反論はありますか?いくらでも聞きますよ」

相談者「返す言葉がありません。確かに、私は反撃されないから暴力を使っています。そう言う人間性でした。
ただ、辞めたいのに辞めれないのは本当なんです。いつも、殴った後に後悔するんです。でもまた繰り返して・・・従わない弱者を自然に殴る癖がついてしまっているのかもしれません」

イノセントボーイ「でしょうね。楽な手段からの脱却は難しいでしょう。殴ったら思い通りになった、と言う成功体験に支えられてますしね。あなたは、もっと暴力のリスクを理解する事が第一でしょう。
大前提として、どんな正論でも暴力や恫喝、怒りの感情とセットだと通る確率はグッと下がります。そして、嫌われる確率はグッと上がります。あなた、このままだと彼女に逃げられるか、捕まるか、殺してしまうかの三択ですよ。」

社会的制裁と言うリスクを負う

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相談者「・・・・・はい、理解できます。でも、またやってしまいそうなんです。自信がありません」

イノセントボーイ「それなら、今すぐ別れるべきだと思いませんか?殴らない自信が無いなんて言い訳、通用すると思います?笑われますよ」

相談者「それは・・・その通りです。でも、別れたくないです。本当に別れたくないです、変わりたいです」

イノセントボーイ「・・・もし本当に、あなたがDVを本気でやめたいと思ってるなら、一つ、提案があります。この提案は結構過激なものなので、断っても結構です。」

相談者「はい。どのようなものでしょうか?」

イノセントボーイ「DVをしたら社会的制裁を受ける、と言うリスクを負って下さい。まず、この会話の録音は破棄せず保持します。そして、あなたの個人情報を私に公開してください。住所、氏名、電話番号、実家、勤務先、顔・・・免許や社員証等で証明してください。
その上で、彼女さんとも話し合います。あなたに暴力を振るわれたらメール一通、私に送るように説得します。」

相談者「あぁ・・・・なるほど・・・」

イノセントボーイ「もし、メールを受け取ったら、私は私ができ得る全ての手段を用いて、あなたの個人情報とセットで、DVの事実を拡散します。インターネットの力も最大限利用しますし、当然職場や実家にも連絡するでしょう。
私は信用を勝ち取りたいので、あなたやあなたの彼女と直接会う事も考えています。当然、私の個人情報も全て公開します。お互い、カメラをつけて(ビデオ通話)誓い合いましょうか?より明確な証拠になりますし」

相談者「・・・・」

イノセントボーイ「ゆっくりでいいですよ。アホな話をしてるのは理解してます。でも、DVをやめる為に、それくらい互いに本気になってみませんか?」

相談者「・・・・・・・・・・・・・・・・わかりました。もうこれ以上自分を嫌いになりたくないし、彼女とちゃんと愛し合いたいので、けじめをつけます。」

イノセントボーイ「本当ですか?」

相談者「はい。お願いします」

その後

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ビデオ通話をした上で、個人情報を全て公開し合い、DVを二度としない事、DVをした場合個人情報を拡散する事を約束した。

実際に会い、身分証明のコピーを交換し、彼女さん含めしっかりと話し合った。
その手のカウンセリングも受ける、とのこと。

今の所、DVの連絡はない。実際の所どうなってるかは分からないが・・・良い方向に進んでると祈るしかないかな。

とりあえず言えることは、今回の相談者に限らずDV加害者は前科無し、外で犯罪を積極的に犯すタイプではなく、むしろ社会に適応しながら狭い世界で暴君と化しているケースが多々あると言う事。

俺も腕力にはまったく自信が無いけど、その俺から見ても「ひ弱そう」「俺でも勝てそう」と言うタイプがザラ。

暴力はカッとなってつい・・・なんて無意識の行動じゃない。

絶対に、合理的な判断のもとやっている。

リスクが無さそうな相手、状況を判断し、殴りたいから殴ってる。

そこを理解して、恥を知ってくれ。

俺が「DV加害者は傷害犯だから殴る蹴る、根性焼きや水責めで真人間に更正する」って言って受け入れられる?無理でしょ?




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