落合博満

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現役時代は史上唯一の3度の3冠王を獲得し、2004年に中日ドラゴンズの監督に就任。

8年で4度の優勝、1度の日本一に輝き中日ドラゴンズの黄金時代を築いた。

ベンチではいつも無表情。部下がホームランを打とうが、とんでもないミスをしようが無表情。

しかし、落合は決してクールな人間ではなく、どちらかと言うと短気で感情的な人間だ。

そんな落合が何故、8年間も無表情を貫いた、貫くことができたのだろうか?


怒りのデメリット、怒らないメリットを理解する

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中日ドラゴンズには、落合以前にもう一人名将と呼ばれる監督が居た。

星野仙一だ。

中日のみならず、阪神タイガースと楽天イーグルスも優勝に導いた。

闘争心を剥き出しにし、時に鉄拳も飛ばす典型的な戦闘型の監督だ。

プロスポーツの世界なので、どちらが正しいと断言することはできないが・・・

落合は、そんな星野の野球で育ったドラゴンズの欠点をこう分析していた。

「選手は監督の顔をよく見てる。どんな時でも俺の表情が変わらなかったら選手も安心するだろ。
ウチの選手、俺の本性知ったら野球になんないよ。
闘う相手を間違えてはいけない。ただでさえドラゴンズはそう言う野球をやってきた、過去の政権で。
お前らが何しでかしたって怒りゃせんから、安心してプレーしなさいって事。」

怒ることで選手は萎縮する。思い切ったプレーができなくなる。

自分が感情を殺した方が、選手はいい精神状態を保てると考えた。

自分と同じレベルを求めない

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現役時代に圧倒的な実績を残した落合だからこそ、選手に同じレベルを求めることはしなかった。

「俺より凄い選手居ないし、怒っても仕方無い」と公言していた。

できないものは仕方無い。

できないなら練習あるのみ、怒ったらもっとできなくなるだろう。

半ば諦めている部分もあったから、怒りを抑える事ができたのではないだろうか?

その場を去ってしまう

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いつも気になっていた。

落合は、3アウトチェンジで攻撃や守備が終わる毎にベンチ裏に消える。

監督を辞めた後に語っていたが、ベンチ裏で表情を変えていたそうだ。

時には「あのバッキャロー・・・あんなボール打ちやがってクソッ!」などと、独り言をブツブツ言ってたらしい。

その後、気持ちを切り替えてベンチに戻り、また無表情。

やはりどれだけ頑張っても人間が感情を抑制するには限界がある。

それなら、誰にも見えない場所で感情を発散してしまえばいい。

怒りは無謀をもって始まり、後悔をもって終わる
 
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日常の人間関係の中で、怒る事は自滅も同然。

怒りは、友好関係を築く際に最も邪魔になる感情だ。

怒ったらオシマイと考えてもいいくらいだ。

だから、どんなに無礼な言葉や行動があっても耐えよう。

LINEをしてる最中にピキッときたなら、一度携帯を置くかポッケにしまう。

電話をしてる最中なら、用事ができたフリをして電話を耳から離す。

対峙している時なら、トイレに向かうのがベターだろうか。

人間は、少しの時間で冷静になれる。

怒りをぶつけれない状況を自分で作ってしまおう。