孫子兵法

2500年くらい前の中国の天才思想家・孫武の作った世界一有名な兵法書。
基本的には戦争に勝つためのマニュアルなのだが、その内容は現代でもビジネス、日常生活等、様々な場面で応用が効く事柄が多い。
ザックリ内容を説明すると
「相手にとって不利な状況、自分にとって有利な状況を作り、隙を突き、不意打ちを食らわせる。簡単に、勝つべくして勝つ為のマニュアル」
と言った所だ。
これを、アダムとイブの時代から平成に至るまで、人類が最も夢中になり、苦悩したであろうテーマ「恋愛」「人間関係」に当てはめて自分なりに応用してみる。
天の時・地の利・人の和の三原則

この3つ、どれが欠けても「有利な状況」は作れない。
天の時を逸すれば、愛の告白やホテルへの誘い、気合いの入ったプレゼントも空振りに終わってしまう。タイミングだね。
地の利が無いと、焦ってミスを連発するだろう。
人の和は言うまでもない。心を掴んで初めて勝利を掴む資格が産まれるのだ。
無理しない、一か八かの勝負はしない

勝つ為の道をしっかり作らなければならない。行き当たりばったりで結果オーライなんて期待してはいけない。
脈も無さそうなのに告白して「ごめんなさい」を貰う。
いきなりラブレターやキモメール(キモLINE)を送りつけてスルー喰らう。
なんだそれ。
直球勝負や特攻玉砕、謎の美徳やオカルトなんてのは勝つための努力を怠った奴の都合の良い言い訳に過ぎない。
ベストを尽くしたと言えるのか?勝つ気があったのか?
少し孫子兵法から逸れるが、第二次世界大戦の時に戦艦大和の乗組員が戦艦大和と日本の運命を悟り、語ったとされる言葉を思い出した。
日本は"進歩"ということを軽んじてきた。
進歩よりも精神主義を重んじてきた。
しかし進歩のない者は決して勝たない。歴史がそれを証明している。
幕末、薩英戦争で負けた薩摩、馬関戦争で破れた長州はその後、攘夷鎖国を捨てて、ヨーロッパから新式の武器を輸入し幕府を倒した。
敗れて目覚める、それ以外に日本が救われる道はない。
今、目覚めずして、いつ救われる。
俺たちは日本が新しく生まれ変わるために、その先駆けとして散る。
まさに本望じゃないか。

狂気の世界に身を置きながら、見事な敗因分析だ。
幸い、この平和な世の中の恋愛や人間関係で命を落とす危険性は低い。
その為には、大局を読まなければならない。
目先の勝ちに拘り過ぎてしまうと、勝っても損する場面は多々ある。
男にありがちだが、会話の中で自分の正しさを主張したり、否定や論破を目指してないだろうか?
嫌な部分を目の当たりにした時や納得出来ない時、つい説教や罵倒をかましてしまってないだろうか?
逃げの一手が最良手の場合もある。我慢我慢。
ここは、負けとこ?
強敵は弱らせて雑魚にしてから狩るべき。
心理戦で揺さぶりをかけて隙を突け、背後に周れ、雑魚にしてしまえ。
落としたい相手は、落とせそうな状態にしてから落とす。それだけの話だ。
情報戦を制する

生きた情報を得る為の金や労力を惜しんではいけない。
相手の好み、趣味趣向、思想や価値観は会話から知る事が大半だ。
会話の場所に金がかかる場合もある。クソつまらん話で楽しくない時もある。
ちなみに俺は異性と話してる最中や話した後、スマホにこっそりメモを取っている。
忘れない。覚えてる。その積み上げって結構心に響くもんだよ。
相手を動かす

相手の隙を作るために動かす。
動かし方は大きく3つ
・利害で動かす
・感情で動かす
・自分が動き動かす
相談乗るよ、とほざいて食事を奢って、会話の中で都合の良い反応をして利を与え感情を煽る。
利を与えられたり、感情を煽られると、人間は必ずガードが落ちる。警戒心が薄れ、隙ができる。
自分が動き、動かすと言うのは少しわかりにくい表現だが、遠ざかると近づきたくなる心理を利用する。
逃げや引きもまた、動きの一つなのだ。
※恋愛上手は引き上手
自分の感情をコントロール

冷静、平常心の中に適度な緊張感を持つ事。
ゆとりを持つ事。目的を果たす為に自分を殺し、ピエロにでもなんでもなってやる。
負け顔くらいいくらでも見せてやる。
いちいち感情的になっていたら、策を使う事すら忘れてしまう。大義を忘れてしまう。
感情をコントロールできていれば、狙い通りの言動や行動ができる。
車の運転同様、平常心と適度な緊張の中であれば観察眼がより機能する。
食事代、ホテル代なんて安い投資だ。
重たい荷物とか喜んで持つし、二人で食べるようなモンはいくらでも譲ってやる。
増長してきたら、強烈なムチを入れる。
ムチを効果的にする為に、しっかりと日頃の行いで示しをつけておく。
愛を持ち、我が子のように優しさと厳しさを与えなければならない。
DVは絶対に否定するが、ある程度の恐怖が無いと人間は増長する生き物だと言う事は覚えておいて欲しい。
現場を知る

別にエロい意味に限らず、初体験の物事や場所って緊張の連続だし失敗し易いよね。
予習や情報収集はとても大事だ。下見をしたり、経験者や現地人に謙虚に学んだり・・・
行き当たりばったりのデートで失敗する人、慣れない場所にカッコつけて行って恥をかく人・・・けっこう多いんじゃないかな。
俺も、死ぬほど恥ずかしい経験を死ぬほどしてきた。
机上の空論、どうにかなるさでどうにかなった事は少ないかなぁ・・・
やはり、現場を知っておくと心理的な余裕も産まれる。
偉大なるかな孫子兵法
基本的かつ、当たり前じゃんな内容と感じる人も多いだろう。
だけど、2500年も前にこんな事を考え、文章にまとめていたって事実が凄い。
今だから、言葉にされた後だから、そう言う教育を受けた後だから「当たり前じゃん」と言えるのだ。
数多の名将、偉人から一般大衆に現代まで読み継がれる理由は、基本をしっかりと抑えているからだろう。
無意識レベルでやっていた事も、こうして理解を深め意識的に実践できるようになれば、精度と効果は飛躍的に上がるだろう。
日本の本屋に並んでる孫子兵法の殆どは、日本語訳されてる上に馬鹿な俺にも分かりやすく解説してくれている。
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